Saturday, June 28, 2008

読書

・平田オリザ『演劇入門』読了。氏がこれまでに行ってきた演劇ワークショップなどで培われた、あるいは再認識された演劇感について、極めて平易な文体で記述された、戯曲を書くための入門書。かなり具体的な記述で戯曲の書き方が書かれていて驚いた。また現代演劇に於ける、あるいは現代の諸芸術全体に於けるリアリズムのあり方についても触れられており、たとえば文中にあらわれる「伝えたいことは何も無い。でも表現したいことは山ほどあるのだ。」といった主張など、この本が書かれた90年代の空気も多分に反映されていると感じる。

平田オリザ『演劇入門』

・島田虎之介『トロイメライ』を読んだ。面白い!前の『ラストワルツ』も面白かったが、本作はより大作感がでている。ちょっともう一回は読まないと感想を言えないけれども、なんというかレトロな感じの画風の陰で、極めて緻密に各コマの構図を作り込んであることがわかる。『トロイメライ』も『ラストワルツ』も書店で偶然見つけたのだが、今調べたら『東京命日』という作品も出ているらしい。読まねば。

島田虎之介『トロイメライ』

・今はボルヘス『伝奇集』を読んでいる。

ボルヘス『伝奇集』

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